こんにちは、水道110番スタッフです。
「修理で直るのか、それとも、もう交換なのか」
「呼んだのに直らなかったら、お金だけ取られるのでは」
給湯器を修理するか交換するかは、製造からの年数と、部品がまだ手に入るかどうかが大きな目安です。製造から10年未満で部品が手に入るなら、修理が第一候補になります。費用の決まり方と、どこへ頼めばよいのかまで順にご案内します。
業者を呼ぶ前に自分で確認できる範囲と、触らずに任せる範囲

ご自身で確認できるのは、電源プラグとリモコンの表示、ガス栓、給水元栓(給湯器に水を送る配管のバルブ)、フィルターの5か所までです。どれも開いているか、詰まっていないかを目で見るだけにとどめてください。本体のカバーの内側は資格が必要な作業を含むため、メーカーや設置した業者にお任せください。
電源・リモコンの表示・ガス栓・給水元栓・フィルターを見る
お湯が出ないときでも、機器の故障とは限りません。工具を使わずに目だけで確かめられるのは、次の5か所です。
- 電源プラグ:抜けかけていないか、ブレーカーが落ちていないか
- リモコンの表示:エラー番号が出ていないか(番号の意味は取扱説明書で調べられます)
- ガス栓:給湯器につながるガス管のつまみが開いているか
- 給水元栓:給湯器の下にある、水の配管につながるハンドル付きのバルブが開いているか
- フィルター:給水口のフィルターにゴミが詰まっていないか
元栓(家全体の水を止める栓)や止水栓(その設備1つ分の水だけを止める小さな栓)の位置と閉め方は、水漏れが起きる原因の全体マップでまとめて扱っています。
本体カバーの内側とガス配管には触らない
確認をここで止めていただきたいのには理由があります。本体のカバーを開けて中を点検することは避けてください。燃焼部や排気まわり、ガス配管、電装部は資格が必要な作業を含み、ガス漏れや不完全燃焼につながります。
給湯器の下や周りが濡れている場合は、本体内部からの水漏れなのか、給湯器につながる給水・給湯配管の接続部からなのかで呼ぶ先が変わります。見分け方と到着までの応急処置は給湯器の水漏れの原因と応急処置で詳しく扱っています。
メーカーが挙げている経年劣化のサイン7項目
ノーリツは、次の7つを経年劣化のサインとして公表しています(ノーリツ「【製品の寿命】点検・取り替えの目安について」)。
- リモコンに時々エラー表示が出る
- 運転中に普段感じたことのない異音がする
- 使用中にお湯の温度が熱くなったりぬるくなったりする
- 時々お湯にならないことがある
- 給湯機器から水漏れしている
- 外装下部がひどく錆びている
- 排気口の周りが黒くなっている
同社は「どれか一つでも当てはまれば経年劣化のサインです」としています。押さえておきたいのは、これが故障の原因一覧ではなく、経年劣化を疑う入口だという点なんです。温度が不安定という同じ症状でも、部品交換で収まる場合と、機器が使用期間の終わりに近づいている場合の両方があります。
⇒ 7項目のどれかに当てはまったら、次の章の使用年数と合わせて判断します。
修理か交換かは使用年数と部品の有無で決まる

製造から10年未満で部品が手に入るなら修理、10年を超えて部品の保有期間も過ぎていれば交換を含めて検討します。部品がまだ残っているかは、本体に貼られた型式シールの番号をメーカーの窓口へ伝えれば確認できます。
ただし、この目安が当てはまるのは本体側の不具合のときです。給湯器の下や周りが濡れているだけなら、配管の接続部からの漏れということもあるので、どちらなのかを分けてから年数を数えてください。同じ箇所の不具合を短い間隔で繰り返しているなら、10年未満でも交換の見積もりを並べて比べてください。
「10年」の中身は設計上の標準使用期間
よく言われる「給湯器は10年」は、買い替えの期限ではありません。ノーリツは家庭用の給湯機器について「設計上の標準使用期間は、家庭用で製造から10年」と設定しています(前掲のノーリツ「製品の寿命」ページ)。日本ガス石油機器工業会も、この期間はJIS S2071等に定められた条件で耐久テストを行って定められるとしています。そのうえで一般の温水機器は8〜10年とし、「機器によって異なりますので、メーカーにお問い合わせください」と案内しています(日本ガス石油機器工業会)。
10年は買い替えの期限ではなく、点検と部品の期限が近づく目安です。起点は購入日でも設置日でもなく製造年なので、まずは本体の型式シールを見てください。前面や側面に貼られた小さなシールに、型式と製造年が印字されています。2016年製と書かれていれば、今年で10年目という数え方になります。
修理できるかどうかは部品の保有期間(製造打ち切り後10〜11年)で決まる
年数と並ぶもうひとつの条件が部品です。リンナイは整備用部品の保有期間を製品区分ごとに10年または11年と公表し、ガス瞬間湯沸器やガスふろ給湯器などは11年としています。そして「保有期間は製造打ち切り後の年数を表示しています」と明記されています(リンナイ「部品の保有期間」)。
数え始めるのは自宅に付いた日ではなく、その機種の製造が終わった時点です。同社は「保有期間中であっても調達不可等により供給に支障を生じる場合があります」とも断っています。部品が切れれば修理を断られることがあるのは家電製品でも同じです。国民生活センターも、部品の保有期間経過後は修理を受けられない可能性があると案内しています(国民生活センター 消費者トラブルFAQ)。型式を伝えて部品の在庫を聞くところから始めれば、直せない機器の修理見積もりに時間を使わずに済みます。
10年前後で最初にやることは点検の申し込み
10年が近づいたときに取る行動は、買い替えの検討よりも先に点検の申し込みです。法律で点検が義務づけられた特定保守製品は、当初の9品目のうち7品目が除外され、現在は石油給湯機と石油ふろがまの2品目だけが残っています。除外された屋内式のガス瞬間湯沸器などは、前掲の日本ガス石油機器工業会のページで「各メーカー等による自主的な点検サービス(あんしん点検)となります」と説明されており、この点検は有料です。屋外式のガス温水器も特定保守製品ではないものの、同様に設計上の標準使用期間が設定されています。
つまり法定点検の案内が届かないことと、点検が要らないことは別なんです。10年前後は、自分から点検を申し込んで部品の残りも一緒に聞く時期になります。
| 製造からの年数(型式シールで確認) | 症状 | 次にすること |
| 7年くらいまで | 表示や音などの軽い不調 | 保証書を探し、設置した業者かメーカーへ修理を相談する |
| 8〜10年 | 経年劣化のサイン7項目のどれかに当てはまる | 点検を申し込み、部品が残っているかもあわせて確認する |
| 11年以上 | 本体側の不具合(配管側の漏れは除く) | 部品の保有期間を過ぎている可能性があるため、交換も含めて見積もりを取る |
データ出典: 前掲のノーリツ「製品の寿命」・日本ガス石油機器工業会の設計標準使用期間の説明・リンナイ「部品の保有期間」の公表内容を基に当社作成
交換する場合の本体価格や機種の選び方は本記事では扱いません。号数や機能で価格が変わるため、販売店やメーカーの見積もりでご確認ください。
なお、給湯器本体の点検や修理・交換の窓口はメーカーや設置した業者です。当社が承るのは、給湯器まわりが濡れているときに、水が配管や接続部から漏れていないかを調べる漏水箇所の調査になります。出張・点検・お見積もりはそれぞれ0円で承っており、お見積もりの内容にご納得いただけない場合の費用もいただきません。
修理費用は技術料と部品代、出張料の合計で決まる

修理費用は、技術料と部品代、出張料を足した金額です。メーカーが公表している内訳では、修理を見送った場合でも、出張料に故障診断料または点検診断料を加えた金額がかかります(ノーリツ「修理のご依頼」)。金額そのものより、どの費目がどんなときに発生するかを先に押さえたほうが、見積もりを比べやすくなります。
修理を見送った場合にもかかる費用がある
よく見かける「修理は◯円くらい」という相場は、機種と症状で変わるうえ、直さなかったときの費用を含んでいないことがほとんどです。前掲のノーリツの内訳では、修理をしない場合でも出張料のほかに故障診断料が必要と明記されています。さらに「休日・通常時間外の訪問を指定された場合は、出張料・技術料・診断料・機器脱着料・高所作業料は3割増」とされています。
たとえば同じ点検でも、平日の昼間に来てもらえば出張料と診断料はそのままの金額ですが、日曜を指定すると3割増しの計算になります。急ぎでなければ平日を選ぶ、という判断がここでできます。
| 費目 | 修理した場合 | 修理を見送った場合 | 休日・時間外の指定 |
| 出張料 | かかる | かかる | 3割増 |
| 技術料 | かかる | 内訳に含まれない | 3割増 |
| 部品代 | 使った分だけかかる | 内訳に含まれない | 公表内訳に記載なし(要確認) |
| 故障診断料 | 内訳に含まれない | かかる | 3割増 |
データ出典: 前掲のノーリツ「修理のご依頼」が公表する修理料金の内訳を基に当社作成
部品代の割増のように公表された内訳では分からない費目もあるので、直らなかったときに何を払うのかを電話の段階で確かめておきましょう。これができていれば、来てもらってから慌てることはありません。
保証期間内や延長保証なら自己負担が変わる
同じ故障でも、保証が効くかどうかで支払う金額はまったく変わります。電話をかける前に、保証書と購入時やリフォーム時の書類、設置年月が分かるものを探してください。国民生活センターがまとめている相談事例にも、訪問業者と高額なメンテナンス契約をしたあとで、メーカーの保証期間内だったとわかった例があります。書類を確認するだけで払わずに済んだ費用ということです。なお標準保証の年数は機種や購入経路で異なるため、保証書に書かれた年数がお手元の機器の答えになります。
見積もりの前に聞いておく4つの費目
電話の時点で確認しておくと、届いた見積もりの見方が変わります。聞くのは次の4つです。
- 出張費:来てもらうだけでかかるのか、いくらか
- 点検・診断料:修理しなかった場合に請求されるのか
- 夜間・休日の割増:時間帯や曜日で変わるのか、何割増か
- キャンセル料:見積もりを断ったときにかかるのか
どれも業者ごとに扱いが違い、聞けば答えてもらえる項目です。参考までに当社は、この4つのうち深夜・早朝の割増をなし(24時間一律料金)としていて、対応している水回りの区分は水道110番に掲載しています。蛇口ごと替える場合にかかる費用の内訳は蛇口交換の費用相場で扱っています。
給湯器の修理はどこに頼む?窓口ごとの違い

給湯器の修理は、設置したガス会社や販売施工店、メーカーのいずれかが窓口になります。保証書と設置の記録がどこにあるかで、最短の窓口が決まります。どの窓口でも、先ほどの4つの費目と対応できる範囲は同じように確認してください。
メーカーの修理窓口
型式から故障を判断し、純正部品で直すのがメーカーの窓口です。部品の在庫確認もここでできるため、10年前後の機器では最初の連絡先になります。
訪問までの流れも公表されています。ノーリツは受付を24時間365日行ったうえで、「お申し込み受付後、通常、翌日中までにノーリツサービス認定店よりお電話いたします」「ただし、17:00以降および日曜・祝祭日は翌営業日のご連絡となります」と案内しています。受付は夜中でもできますが、日曜の夜に申し込めば連絡は月曜です。お湯が使えない日数を数えるときは、この差を織り込んでおくと予定が立てやすくなります。
設置したガス会社・販売施工店
保証書には販売店名と設置年月日が書かれているため、設置の履歴をたどれるのがこの窓口です。書類を探し出せたら、電話はここからで構いません。機器そのものの不具合だけでなく、設置工事側に原因がある場合もまとめて相談できます。
賃貸にお住まいの場合は順番が変わります。ノーリツも「賃貸物件にご入居の場合は、持ち主(貸主)または管理会社へご連絡願います」と案内しているとおり、まず貸主か管理会社へ連絡してください。
水道業者・リフォーム業者
給湯器まわりのトラブルでも、給水・給湯配管の接続部からの漏れのように、水回り側の作業になるものがあります。ただし給湯器本体を扱うかどうかは業者ごとに違います。電話の時点で「どこまで対応できるか」を確かめてから来てもらうのが確実です。業者に頼むかどうかの横断的な判断基準や、水道局指定工事店(自治体の水道局が給水管の工事を認めた業者。正式には指定給水装置工事事業者)かどうかを確かめる方法は、前掲の水漏れ原因の全体マップ側で扱っています。
電話や訪問の「点検」から始まる話には即答しない
窓口を選ぶうえで、もうひとつ知っておいていただきたいことがあります。国民生活センターに寄せられた点検商法の相談は、2024年度が19,249件、2025年度が19,696件と高い水準が続いています(国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」)。給湯器では、点検の電話をきっかけに訪問した業者と高額なメンテナンス契約を結んだ、という相談も報告されています。
件数だけを見れば怖い話ですが、読み取れるのは「向こうから来た点検」と「自分から選んだ窓口」は別物だということです。ご自宅の機器の状態は、保証書と型式が手元にある皆様のほうが正確に説明できます。
⇒ 点検は自分から申し込む。その場で契約しない。迷ったら消費者ホットライン188へ相談する。
よくある質問
給湯器は何年で交換するのが目安ですか
設計上の標準使用期間は、メーカーが機器ごとに設定するもので、家庭用の給湯機器では製造から10年と公表している例があります。起点は購入日ではなく製造年なので、本体の型式シールで製造年を確かめてから数えてください。10年を過ぎたら使えなくなるという意味ではなく、点検を受けて部品の残りを確認する時期に入った、と受け取るほうが実際に近いです。
修理と交換はどちらが安く済みますか
部品が手に入る間は、本体ごと交換するより修理のほうが支払いを抑えられる場合があります。ただしメーカーが公表している部品の保有期間は製造打ち切り後10〜11年で、期間を過ぎると修理そのものを受けられないことがあります。使用年数が10年を超えていて症状が本体側にあるなら、修理費用を払っても短期間でまた不具合が出る可能性があるため、交換の見積もりも並べて比べてください。
給湯器の修理はメーカーと水道業者のどちらに頼むべきですか
保証書と設置の記録が手元にあるかどうかで決めてください。書類が残っていれば設置したガス会社や販売施工店、見当たらなければ型式からたどれるメーカーが窓口になります。水道業者やリフォーム業者は給湯器につながる配管まわりの作業に対応しますが、本体を扱うかは業者ごとに違います。
修理にはどれくらい時間がかかりますか
申し込みから訪問までと、当日の作業時間の2段階で考えます。メーカーの窓口は申し込みの翌日中までに担当店から連絡が入る流れで、17時以降や日曜・祝日の申し込みは翌営業日の連絡になります。当日の作業時間は症状と部品の在庫で変わり、部品を取り寄せる場合は後日あらためて訪問という形です。
給湯器まわりの水漏れ調査を頼んで、見積もりのあとに断った場合はキャンセル料はかかりますか
かかりません。当社は出張・点検・お見積もりをそれぞれ0円で承っており、お見積もりの内容にご納得いただけない場合のキャンセル料もいただきません。点検だけで終わった場合も費用は発生しない形にしています。ご相談いただけるのは、給湯器につながる配管や接続部からの水漏れなど、漏水箇所の調査と応急止水の範囲です。
賃貸や分譲マンションで修理代を誰が負担するのか、火災保険が使える場合があるのかは、水漏れトラブルの原因と誰が払うかの総合解説にまとめています。
まとめ
給湯器を修理で使い続けられるかどうかは、本体側の不具合であることを確かめたうえで、製造からの年数と部品の在庫が大きな目安になります。ご自身で確認できるのは電源・リモコンの表示・ガス栓・給水元栓・フィルターまでで、本体の内部やガス配管はメーカーや設置業者の範囲です。まずは型式シールで製造年を確かめ、保証書を探してから、窓口をご自身で選んで連絡してください。
当社は栃木県内で水回りのトラブルに対応しており、作業料金は4,400円〜(税込。漏水箇所の調査や配管まわりの作業の料金です)です。作業前にお見積もりを提示し、ご納得いただいてから作業を始めるため、その後の追加費用はいただきません。給湯器まわりが濡れていて、配管や接続部からの漏れかどうかを確かめたいという方に向いています。



